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大豆300Aレポート#19

生育期の難防除雑草対策に「万能散布バー」が活躍!

〜【大豆300AレポートNo.9(前編)】収量向上のため、除草剤散布の実証を実施!〜

【大豆300AレポートNo.9(前編)】収量向上のため、除草剤散布の実証を実施!

2016年7月4日に一発耕起播種機 トリプルエコロジーで播種を行った農事組合法人「ファーム八咫の森」。 1ヶ月が経過した8月4日に、『万能散布バー』を使った生育期の除草作業が行われました。
(この記事は、平成28年8月22日発行のクボタの営農ソリューション『大豆300Aレポート9月号』を元に構成しています)

トリプルエコロジーでの播種作業で、出芽も生育も良好!

 「7月に播種をしてから今まで、あぜ草刈りを行ったくらいで特別なことはしていません。」と、話されるのは代表の小森幸三さん。一か月前に行った播種を振り返り、「麦刈りが終わって大豆の播種まで時間的に余裕がない場合でも、トリプルエコロジーなら一度に耕うんと播種が行えるので適期を逃しませんし、肥料や除草剤も同時に散布できたので、一石二鳥どころか三鳥にもなり、作業が大幅に省力化できました。それに出芽も良かったですし、生育も順調ですよ。」と、評価されます。

播種前に除草剤を散布。高い除草効果を確認

 麦と並んで大豆を水田農業における戦略作物として位置づけ、作付けを推進している滋賀県は、大豆の平成27年の作付面積が6,540ha(農林水産省資料)と全国第6位の主産県です。しかし、ここ数年、県平均収量が全国平均を下回る状況が続いており、課題の1つとして雑草対策が挙げられています。「省力化を目的に雑草の抑制効果が高い密植にしています。播種の時に1回だけ除草剤を散布しているのですが、2~3年前から、これまでと違った新しい種類の雑草が生え、圃場によっては大豆が雑草に負けることもあって、県の普及所の先生方と対策を相談していました。」と、小森さんも雑草対策に頭を悩まされています。そこで今回、難防除雑草対策をテーマに県にお願いして、慣行区と2つの実証区を設けて比較実証を行うことになりました。慣行区はこれまで通り、播種時に行う土壌処理除草剤「クリアターン細粒剤 F」の散布のみ。クリアターン細粒剤 Fは、畑地一年生のイネ科雑草や広葉雑草を同時に防除できる除草剤です。

 実証区1と実証区2については、慣行区と同じクリアターン細粒剤 Fを播種時に散布したことに加え、実証区1は、播種前に茎葉処理除草剤の「ラウンドアップマックスロード」を散布。

実証区2は、ラウンドアップマックスロードは散布しませんでした。「実際に圃場の中を歩いて雑草を確認しましたが、播種前にラウンドアップマックスロードを散布した実証区1の圃場の方は、雑草が少ないですね。散布しなかった実証区2の圃場は、実証区1の圃場と比べて草丈が少し大きいです。」と、小森さんは、播種前に散布した除草剤の効果を感じておられます。

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生育期の難防除雑草対策として万能散布バーに期待!

 また今回、新しい試みとして生育期に難防除雑草にも効果がある非選択性の除草剤、「バスタ液剤」を実証区1と実証区2の圃場で散布。8月4日に行った散布は、ソリ式バーに散布ノズルを装着して使う「万能散布バー」で行いました。

万能散布バーの大きな特長として、大豆の大きさに合わせ、噴霧位置の高さや角度を簡単に調整でき、ソリ式バーがゴム製ベルトで取り付けられているため、圃場に凹凸があっても地面に追従できるので、散布位置をほぼ一定に保つことができます。オペレーターは最初に調整すれば、都度、バーの高さやノズル位置を調整する必要がほとんどなく、ラクに散布ができます。さらに、バーの着脱、位置変更が容易で、うね幅に合った変更がラクにできます。7条植えの密植を行うファーム八咫の森では、8本のソリ型バーを条間に散布できるように30cm間隔で装着しました。

 作業を目の当たりにした小森さんは、「これで確実にうね間・株元に除草剤が散布できますね。除草回数は増えますが、人海戦術ではなく機械で除草対策ができれば、生産者にとってかなりラクになります。今回生育期の難防除雑草対策として万能散布バーに期待!のように雑草対策をきっちりと行うことで、収量は上がると思います。」と、話されます。

県では、この実証データを引き合いに、今後の難防除雑草対策の1つとして参考にしたい考えです。小森さんも「これからの大豆づくりにおいて、今回実証したような雑草対策を利用できたら、面積を拡大できるのではないか。」と、期待を寄せています。
動画はこちらから

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使用機械

播種前・生育期除草剤散布
フルキャビンハイクリブーム
(株)丸山製作所

●作業者が消毒作業や除草剤散布の際に農薬被爆から守るキャビンハイクリ仕様。
●水田や畑で旋回しやすくロスが少ないよう4WS機構を搭載。
●HSTが標準装備で前後進がスムーズ。

■主要諸元
型式:BSA-650CE 寸法(㎜): 全長4120× 全幅2150× 全高2560
エンジン出力kW{PS}:15.4{20.9}
散布幅(m):9.9 ~ 15.9
最大タンク容量(L):650
吐出量(吸水量):100L/min

生育期除草剤散布
万能散布バー
北海道糖業(株)

●ソリ型バーにより、圃場条件に左右されず散布位置を一定に保持。
●生育時期の作物の大きさに合わせ噴霧位置の高さや角度を容易に変えることができ、的確にうね間・株間に散布可能。
●ゴム製ベルトによりうね幅の変更・調整が簡単。

■主要諸元
型式:BSA-9
吐出量(使用圧力時/最高圧力時):29.7ℓ/min / 41.4 ℓ/min
圧力(使用圧力時/最高圧力時★):1.0Mpa / 2.0 Mpa
対応うね間:70 ~ 80 ㎝
最大同時散布うね数:9

★ドリフト限界数値
※お持ちの乗用管理機に取り付け可。ただし、BSA-410 シリーズ等、一部取付け不可の機種あるため、要問合せ。



大豆300Aレポート バックナンバー
#01 【大豆300Aレポート】連載開始!
#02 【大豆300AレポートNo.1(前編)】徹底的な排水対策で単収300kgを目指す!
#03 【大豆300AレポートNo.1(後編)】排水性を大きく向上させる「地表排水」と「地下排水」
#04 【大豆300AレポートNo.2(前編)】継続した土づくりで、地力改善!
#05 【大豆300AレポートNo.2(後編)】大豆多収のための土づくりのポイント
#06 【大豆300AレポートNo.3(前編)】耕うん同時うね立て播種で重粘土壌を克服!
#07 【大豆300AレポートNo.3(中編)】ほ場条件ごとにオススメの播種法と機械を図解!
#08 【大豆300AレポートNo.3(後編)】圃場条件・目的に合わせた播種のポイント
#09 【大豆300AレポートNo.4(前編)】適期除草がポイント!雑草に勝てば、必然的に収益につながる
#10 【大豆300AレポートNo.4(後編)】高品質・多収栽培を実現するための雑草対策のポイントについて
#11 【大豆300AレポートNo.5(前編)】摘心とかん水で増収を狙う!
#12 【大豆300AレポートNo.5(後編)】高品質・増収のための「摘心」・「かん水」のポイントについて
#13 【大豆300AレポートNo.6(前編)】莢付きの良い大豆に手ごたえを感じています!
#14 【大豆300AレポートNo.6(後編)】病害虫防除のポイントと生育について
#15 【大豆300AレポートNo.7(前編)】今年はまれに見る大豊作の年!300kgを超えた圃場がたくさんあります
#16 【大豆300AレポートNo.7(後編)】適期収穫・乾燥調製のポイントと成果について
#17 【大豆300AレポートNo.8(前編)】高速で耕起と砕土、 播種が1度にできる 新しい播種機が登場!
#18 【大豆300AレポートNo.8(後編)】一発耕起播種機のメリットと作業のポイントについて

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