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収量・品質ともに期待大の出来栄え! 「土なかくん」のおかげで防除時期が来ても安心!

  • 熊本市東区画図町 / 出田 明人さま
  • 水稲5ha(鉄コ直播30a)・大豆5ha・小麦11ha
  • 栽培管理
  • 熊本県
  • 出田明人さま
  • 2017/10/06

9月25日、収穫を間近に控えた出田様の圃場で、成熟期の生育調査が行われました。天候にも恵まれた今年の鉄コーティング直播の圃場は、夏場に心配された病害虫の発生もほとんど見られず、順調に生育。スクミリンゴガイ対策の効果もあり、移植と遜色のない稲姿となりました。  

また今回は、3年前から鉄コーティング直播の実証に関わっておられる関係機関の皆さまに熊本県における鉄コーティング直播栽培の普及状況と、今年度のスクミリンゴガイ対策についてのお話を伺いました。

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「土なかくん」で播種と同時に殺虫殺菌剤を
散布しているので安心感があります

今年は天候にも恵まれ、今までで一番良い出来栄えです。見た目も全然違う。昨年はバラバラだった稈長と穂長も今年は揃っており、稲もしっかりとしています。

溝切りを行ったことで、水管理が容易にでき、中干しでしっかりと無効分げつを抑えることができました。それと溝切りは台風が来た時には深水の対策を行いましたが、台風が過ぎ去ったらすぐに水を落とすことが出来ました。溝切りの効果ですね。

毎年、熊本では紋枯病やウンカが発生します。今年も場所によっては発生しているようですが、鉄コーティング直播の実証圃では病害虫の発生はほとんどありません。播種と同時に「土なかくん」を利用して、殺虫殺菌剤を散布した効果があったと思います。播種の時点で防除ができているので、安心感もあり、いつもより防除を1回減らすことができました。スクミリンゴガイ対策も上手く行ったこともあり、3年目にしてやっと安心しています。収穫が楽しみですね。

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スクミリンゴガイの対策が確立すれば、
鉄コーティングの技術を熊本の稲作農家へと提案ができます

熊本県では、直播栽培技術はあまり普及が進んでいません。最大の原因は、スクミリンゴガイの食害です。水稲を作付けされている生産者のみなさまに、省力・低コスト・軽労化技術として、自信を持って提案出来るように、平成27年度から、鉄コーティング直播栽培の実証調査に取り組んでいます。  

今年で3年目になる実証ですが、1年目は、播種直後の大雨による河川の氾濫で圃場が水に浸かり、除草剤・施肥の効果が薄れ雑草が繁茂しました。2年目はスクミリンゴガイに対して油断をしていたため、食害に遭い再播種を行う結果となりました。 改めて直播の課題としてスクミリンゴガイに注意すべきだったと考え、今年度は額縁明きょの施工、クボタの提案するツインこまきを使用した播種同時の防除剤散布と、スクミリンゴガイ対策を徹底しました。その結果、順調に生育し、今年が1番の作柄で、3年目でやっと成果が上がってきたかなと思います。  

近隣の生産者の方も今回の試験方法について注目されています。規模拡大が進む大規模農家や、複合経営を行なう生産者の方に、作業の省力化や、春先の育苗や、収穫の時期に作期分散が図れる鉄コーティング直播を栽培技術の選択肢の一つとして提案できればと考えています。

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労働力不足の中で、省力化が図れる鉄コーティングは有効な技術。
機械の導入で直播きの普及はかなり進むと感じています

鉄コーティング直播栽培は、スクミリンゴガイ対策が確立すれば普及、定着する技術だと考えています。今は移植技術が安定していますが、農業に従事する人が減少する中、育苗作業が困難になってきています。そこで、苗を作らなくてもいい、資材費を節約できる技術として鉄コーティング直播の実証を行うことになりました。  鉄コーティング直播の実証調査は過去2年間、水害やスクミリンゴガイの食害など、様々な課題が残る結果となりましたが、3年目となる今年は、出芽もスクミリンゴガイ対策も除草もうまくいっているので、このままいけば、移植よりも収量も品質も良い結果になると思います。  

今年は「ツインこまき」で播種同時にスクミリンゴガイの防除剤の散布を行いました。クボタの田植機は1台で6作業(播種・施肥・除草剤散布・スクミリンゴガイ防除剤散布・殺虫殺菌剤施用(土なかくん使用)・溝切り)が同時にできるので、労働力不足の中でこういった機械が開発されることは直播の普及がより進むと思います。  

熊本県ではメガ法人という、数百haを持っている法人があります。担い手の減少や高齢化が進む中で、このような法人に農地が集約されています。こうした法人では、水稲だけでも数百haになり、苗箱や、育苗の面積が非常に多く必要になります。そこで水稲面積の2〜4割を直播きにすることで、苗箱が減らすことができ、また、移植と比べると出穂期・成熟期が違うので作期が分散でき、適期収穫が行えます。担い手が減少してくる時代において省力化が図れる直播きの技術は有効だと思います。

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㈱クボタ アグリソリューション推進部
泉 恵市 技術顧問

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溝切りの溝がしっかりと残っているので、台風などの緊急時でも水管理が容易に行えます

前回、「無効分げつを抑える」・「根に酸素を与え最後までしっかりと根を張らせる」・「秋の収穫を容易にする」目的で溝切りを行いましたが、その効果は十分に出ています。また、今年は台風5号(8月6日)、台風18号(9月17日)が接近しました。台風が近づいた時には思い切って水を深めに入れて支持力を高め倒れにくくし、台風通過後は迅速に落水します。こういったときでも溝切りをしていると、水の出し入れがスムーズで、3つの目的以外にも「水管理が非常に容易に行える」ことが溝切りのいいところです。

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移植と同等以上の収量が見込めます

現在の生育状況から、収穫適期は10月12日頃だと考えています。生育調査の結果では、稈長が90㎝弱、穂長が21〜22㎝で非常に良い生育状況です。穂長が長いと1本の穂についている籾の数が多いので、収量構成要素である一穂籾数が移植よりも若干多いと感じます。㎡当たりの穂数も推定400本を越えるくらいなので生育量としては十分に確保できています。

直播栽培と移植栽培の組合せで危険分散も、
品質・作型などに適合した肥料設計で元肥一発施肥が可能

今年は、比較的病害虫の発生が少ない年ですが、移植栽培の圃場では「籾枯細菌病」がかなり発生しています。この病気は出穂期頃の温度と湿度が一番影響しますが、出穂が4〜5日遅かった鉄コーティング直播の圃場では、ほとんど発生していません。  直播栽培と移植栽培を組み合わせることで、作期分散効果に加え、病害虫や台風害などからの危険分散効果も期待できます。  

肥料設計も計画通りに行え、極端な肥料切れの現象は確認されていません。今回は直播専用の基肥一発肥料「一発鉄コくん」で、中晩生品種にあった肥料を使いました。基肥だけで十分に効果があったと考えます。  

一発肥料の場合は一回で終わることが前提となります。追肥をするということは最初の肥料設計が問題で、品種や作型と肥料の種類(溶出パターンなど)が適合していないことが考えられます。

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